2020/08/25
支払い方、いろいろ
From 伊澤真由美
池袋のオフィスより
月末が近付くと、会計事務所では毎月のように法人の決算・申告で納付書の作成を行います。
申告書のご説明をする際に納付書もお客様へお渡しして期限までに納付をしていただきます。
この会社の税金の納付、ひと昔前までは、原則として、金融機関の窓口で現金で納付する、という方法しか、支払う方法がありませんでした。
個人事業の方に限って言えば、以前から「振替納税」という口座振替による納税方法があるので、必ずしも窓口に行くのが必須ではありませんが、会社の納税の場合はそうはいかなかったのです。
けれど、電子申告の導入以降、まずインターネット経由で電子納税する方法ができました。
こちらは事前の登録や、場合によっては納税用のデータ作成が必要なので、個人の振替納税に比べると、ひと手間かかる印象です。
けれど、金融機関の窓口まで行く必要はありません。
振替納税
個人向けの振替納税の便利なところは、事前に申し込みをしておけば、申告書の提出だけで振替日に自動で口座振替による納付ができること。振込手続きのような手間もなく預金口座に残高があれば良いので手間はかかりませんが、個人の所得税と消費税でしか、利用ができません。
電子納税
電子納税の場合は、会社(法人)でも個人でも利用できますし、対象となる税目も法人税や相続税まで含まれます。インターネット経由の電子納税はインターネットバンキングで振込をする感覚に近いと思いますが、それ以外にもクレジットカードでの納付や、QRコードによるコンビニ納付も制度として用意されています。
クレジットカード納付
クレジットカード納付は、やはり事前に登録が必要なのと、カードの決済限度額以下でしか納付できないなど注意点がありますが、利用する前にしっかり確認しておきたいのが、クレジットカードの決済手数料は納税者負担になる、ということ。納付期限までにクレジットカードで決済しておけば、実際に口座から振替になるまでは時間の猶予ができますが、税金そのものの金額にプラスして、手数料がかかります。
納税額によっては、そこそこ手数料もかかりますので、知らなかった、ということがないようにしたいものです。
QRコードによるコンビニ納付
QRコードによるコンビニ納付は金融機関の窓口ではなく、コンビニエンスストアで納付ができますので、営業時間中であれば夜中でも支払うことができます。ただし、ご自宅のPCなどで、QRコードの作成をしなければなりませんし、すべての税目で利用可能ですが、上限が30万円と決まっています。
クレジットカード納付と違って手数料はかかりませんが、利用できるコンビニエンスストアはローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ、ファミリーマートの対応端末設置店のみです。
まとめ
現金納付しかなかった頃からすると選択肢がだいぶ増えましたが、現金納付以外の納付方法に共通して注意したいのが、「領収書は発行されない」ということです。
役所などの手続きで領収書が必要な場合には、従前どおり金融機関の窓口で現金納付をしていただく必要がありますのでご注意ください。
PS 税務や給与の計算について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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